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概念体

今日も元気にアムかっと!

その日までのこと



病み垢が凍結した。はー、ちょうど良かったのかもしれないな、と思ったけどなんかすごく悲しかった。悲しくて死にたかった。今まではその日が来るまで何もする気はなかったのに、「準備はあるから何も28日じゃなくても今死ねるんだ」と思ってああもう今すぐ薬飲もうかなって、でもその時に、ぼくに死なないでって言ってくれた人のことが思い浮かんだ。約束した。28日まではまだ、大丈夫。死なないから、安心してって。長くなるし、これはまた後で話そぉ。


それから、ふと思い立って彼女に連絡した。彼女は別にぼくのことを好きじゃない。でもまぁそんなものなんだろうと思って。嬉しいかって言われたら、どうなんだろうな。特に何も思わない、が正しいかもしれない。ぼくはリア充に死ぬほどの劣等感を抱えているし、現に付き合ってから一度も会ってなかった。安心しないで、醜いから。

それまでに会えますか。一応でも付き合ってるなら、死ぬまでに一度くらいは会いたかった。でも忙しいだろうし、会えないなら、悲しい?けど仕方ない。返事はまだかえってきてないし、多分、会えたとしても何にもならないんだろうな、という気はする。2年間本当に好きだったけど、彼女のために生きようとは思わない。本当、彼女に対して特に何も、向けるべき感情がないのだ。想像してたより、同姓の恋人ってつまらなかった。


ママは夏休みの間にぼくのことを諦めた。いつ寝ても食べなくても何してても文句を言わない。ときどき、顔を合わすと皮肉が飛んでくるだけ。妹は最近よく新しいワンピースを着ている。ぼくはきっと冬から服を買ってもらってないな、と思ったけど、あぁでもあと二週間で終わるし、そしたら服なんていらないか。死ぬことにしておいてよかった、と思う。そうでなければこんなの、悲しくてやってられなかった。

ママはぼくのリスカに気づいた半年前、やめなさいって言わなかった。うじうじ様子を窺うようなことして、痛いのは怖いよってなんか変な顔して言って、あと、早く温泉に入れるようになるといいねって言った。

死ね、と思った。

ODした時も、前に言ったけどなんか、怒られたんだっけ。病院に電話とかしてさ。死なないよ。馬鹿じゃないの。こんな量で死ねるわけない。死ぬって、もっと大変なんだよ。ぼくがうん、うんって話聞きながら、でも「もうしないでね」って言うのだけには頷かないでいたら、「じゃあもう知らない」ってそっぽを向かれて、それで終わった。その時、死んでもいいよって許可が出たような気がしたんだ。ありがとう。ママはぼくが死ぬこと、許してくれるんだよね、ありがとう。産んでくれたこと、それと今まで育ててくれたこと、感謝してるよ。心の底から。


最近は専らAVのサンプル動画ばっか見てる。酷いやつ。嘔吐させられたり頭や腹殴られたり首絞められたり、犯罪まがいのことが合法なのすごいなって。かわいそうだ。ぼくに可哀想って思われる女優がかわいそう。真っ暗にした暑い部屋で、泣いて帰りたいって喚く女の人見てたらなんかとても静かな気分になる。どんな綺麗事吐いて涼しい顔しててもエグい加虐心があるの、事実で、こっちが本当だよなぁって安心するから。力じゃ抵抗できない弱い人間のこと、服従させたいでしょ。ぼくもそうだよ。興奮するからって純粋な理由で人のこと殺してみたい。血、好きだもん。自分の腕切ってばっかりで、本当に傷つけたい人のこと忘れてしまいがちになる。

でもこの人たち、これでお金稼いでんのか。楽しいのかな。生きてて。これを買って見てる人たちも、楽しいのかな、生きること。


ブロン、5瓶溜まった。田舎なりに近所のドラッグストア全部回ったから、これ以上はちょっとキツい。それと今度の診察で睡眠薬をもらって、それも全部飲もう。あと鎮静作用のあるレボトミンも。上手くいけば眠って死ねるかも。そうでなかったら吐瀉物が気管に詰まって呼吸困難で死ぬ。苦しいな、死ぬのが怖くなくて、ただ単に苦しい。

もう少しで死ぬと分かってる人と話すのは、どれだけ疲れるだろう。ぼくはその文章を見ていて、悲しかった。ぼくが死ぬことが嫌なんじゃない、なんていうか、「ぼく」っていう存在、物体がなくなるのが悲しい。それで悲しむ人がいることが、悲しい。

じつは、ぼくが死んだらわたしも死ぬよって言ってくれている人がふたりいる。一緒についていくよって言われたとき、ぼくは、本当に泣いた。じゃあ軽々しく死ねないね。でもどうしたらいいんだろう。ごめん、ありがとう。一緒にいこうか、って言うにはあんまり無責任すぎて、でもね、ぼくはふたりぶんの命なんて背負えない。本当に正直に言えば、それはとても嬉しいけど。例えば単にきっかけにすぎないとしても、ぼくのためにしんでくれるひとがいて、嬉しかった。ぼくは生きてきて、よかった。産まれてきてよかった。確実な死に向かうとき、人はこんなに安らかな気持ちになれるんだなって、不思議に思う。ひどく落ち着いた気持ち。ぼくの死は、ともすればふたりの人を殺すかもしれない。

ごめん、許してくれ。本当にごめん、でも許して。好きだよ。みんなのこと大事だよ。ありがとう。でもぼくはもう駄目だ。幸せだった、あー生きててよかったぁって言えるうちに死にたい。きっとこれが最善だった、と思う。自分に才能があるって勘違いできて、それを目に見える形で認められて、才能が無いことを自覚させられる前に死にたい。自分勝手が許されなくなる前に、終わりにしたい。

間違いなくぼくは今までの人生の中で一番幸せで、一番苦しい。


好きだった、本当にふたりのことが。

この世界のこと、好きだった。





命日を 待つ。